プリプリ冒険譚

漫画・食べ物レビューや体験談・考えたことをプリプリと連ねていきます。

【映画】最近見た映画(2023年12月~2024年1月)

どうも、尻澤です。

 

先月から今月にかけて映画館で見た映画が、どれもよかったのでまとめて感想上げたいと思います。

(ネタバレ無し)

 

・鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

引用:映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』公式Xアカウントより

Xではだいぶ話題になっていて、僕も気になっていたので見に行きました。

 

龍賀という一族が支配していた哭倉村に、上司の命令で向かった主人公・水木。彼はそこで出会った謎の男とともに一族の中で起こる殺人事件に巻き込まれていきます。

 

全体を通して不穏な雰囲気・怪しげな空気感がありつつも、ホラー映画を見たときのような眠れなくなる恐怖感はないし、一族の謎がだんだんと明らかになるミステリー要素も少しあってめちゃくちゃ面白い。因習村が大好きな僕は大好物でした。入っちゃいけない島とか、”何か”を見てしまったトラウマで話せなくなった人とか、謎だらけの雰囲気がさいこう。

そして一族の中に漂ういや~な雰囲気を描くのもうまくて、自分がその場にいるんかってくらい居心地が悪い。それにしても、怪しい一族には必ずと言っていいほど気の強いおばさんと、虐げられてるかわいそうな女の子がいる気がします。義務かな。

 

しかし、謎が明らかになっていくにつれて次々と判明する、ゲボっちゃうほどの胸糞な事実。そして悲しすぎる結末。誰も幸せじゃない。Twitterのリプでの喧嘩ぐらい誰も幸せになってない。

そんな鬱要素がありながらも、もう一回見たいと思えるようなストーリーの面白さでした。演出も良くて、戦うシーンとか殺人現場のシーンとか、緊迫感や恐怖がマシマシです。絶対見て!!!!

 

SPY×FAMILY CODE:White

引用:SPY×FAMILY 公式Xアカウントより

最高の「日常系アニメの劇場版」っていう感じでした。

今回の舞台、フリジス地方の北国の雰囲気やハプニングの連続、バトルシーンも満載でワクワクします。アニメ版では豪華客船編が最近放送されていましたが、同じ雰囲気で楽しめました。最後の方ではアーニャの健気さにちょっとウルっとする場面もあります。

でもやっぱり僕が好きなのは、アーニャがくだらない発想で機転を利かせて、危機を乗り越えてるところです。ずっとこのテンションで続いてほしい。僕が後期高齢者になるまででいいから。

 

それにしても、スパイファミリーって作中でかなり人が死ぬし、血が流れる表現も多いですが、なんでこんなに親しみやすい感じなんでしょうか。死ぬのがモブや敵だけだからでしょうか。

 

まあそんな難しいことは考えず、楽しい雰囲気と家族のあったかさを味わえるのがスパイファミリーのいいところですよね。そんな魅力がちゃんと詰まった、楽しいエンタメ作品でした。

 

この人たち、なんか偽装家族とかなんとか言ってるけど、どう考えてもすでに愛そこにあるだろ。お互いのこと、愛しているだろ。

 

トーク・トゥー・ミー

引用:映画『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』公式Xアカウントより

こちらは若者の間で流行する遊びが怪奇現象を招く、というタイプのホラー作品。

この作品における遊びは、上のポスターにもある手の形をした呪物に触れて、”Talk to me”と言うと霊が憑依するというもの。霊は結構ちゃんとグロくて、憑依した様子もこの世のものじゃない感がすごい。俳優さんの演技が光ってました。

 

しかしこの主人公がか~なり自分勝手で、ムカつきました。ボケナス。事情があり、彼女も必死になっているのですが、それにしてもやっちゃあかんことやってる。

これは阿寒湖(あかんこ)

そして実際に、自業自得だな~という展開になっていくんですが、それにしても悲しい結末です。死者にとらわれすぎた人の末路っていう感じ。

こっくりさんとかもそうですが、やっぱりこういう遊びで霊や死者の世界と触れ合おうとするのはいいことないですね。やめとけ。

 

僕にとってはちょっと解釈するのが難しい所もあって、完全には理解できてない気もしてます。ただ、とりあえずやめとけ系ホラーとして映像もストーリーも怖くて、暗くて完成度が高かったと思うので、ぜひ見てみてください。

トーク・トゥー・ミー。

 

・コンクリートユートピア

引用:映画『コンクリートユートピア』公式Xアカウントより

僕はジョイマンの「2、3本 イビョンホン」というギャグでしかイビョンホンの存在を認知していなかったのですが、新作の韓国映画にそのイビョンホンが出ているということで見てきました。

 

ソウルで見たことも聞いたこともないワケのわからん大災害が起き、建物は倒壊し、生き残った人々が住む場所を失い困窮しているところから物語が始まります。その大災害はほんとに何なのかよくわからないんですが、それはワケが分からないまま終わります。

そのワケはどうだっていいんです。災害後の人たちの暮らしが主題なんだから。

それは分かってるんですが、ワケが分からな過ぎて笑っちゃいます。「それにしてもこれは何なの」っていう笑いが、一旦あります。

 

そんな中、一つだけポツンと生き残ったマンションがあり、その住民たちはソウルの厳しい寒さや、マンションに入り込もうとする住民以外の人々から自分たちの身を守るために、団結します。そこでリーダーに選ばれたのが、2,3本 イビョンホン。

キムヨンタクという名の彼は、最初はなんか頼りないおっさんですが、だんだんと狂気を帯びてきて、彼率いるマンション全体が宗教みたいになってきます。イビョンホン、やばいやつ感を出すのがめちゃくちゃうまい。

 

しかし、マンションの中にもいろいろな人がいます。生きるための資源が限られている状況で、何を優先させて何を守るべきなのか。様々な考えを持った登場人物たちの必死な思いがぶつかって、予想外の展開が続きます。自分だったらどうするか考えちゃう。

 

あと、家の大事さも痛感しました。普段当たり前のように過ごしている家ですが、失ったとたんに生活ができなくなってしまうということをリアルに感じられました。家がないだけで、プライベートな空間が失われるだけでなく、どこで寝たり、ご飯食べたりすればいいかわからなくなっちゃう。どこで「生活」を送ればいいかわからなくなっちゃう。それが生きていくうえでどれだけ苦痛なことか、想像もつきません。

 

そんなことを考えてしまうくらい、災害時の環境・社会・人々の感情や思考を本当にリアルに描き出している作品です。かなりおススメです。